ゲームレポート
- 試合開始日時
- 2021年03月03日(水) 19:03キックオフ
- 試合会場
- エディオンスタジアム広島
- 天気・気温
- 曇、弱風 、気温5.8℃ 、湿度56.0%
- 入場者数
- 1,904人
- 芝状況
- 全面良芝
- 主審
- 飯田淳平
- 副審
- 中野卓 、 中澤涼
- 第4の審判
- 大塚晴弘

サンフレッチェ広島
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0-0
0前半0
0後半0

清水エスパルス
ゲームレポート
得点 | ||
---|---|---|
8 | シュート | 6 |
5 | GK | 8 |
4 | CK | 5 |
6 | 直接FK | 8 |
1 | 間接FK | 0 |
1 | オフサイド | 0 |
0 | PK | 0 |
城福 浩 | ロティーナ |
GK 1
林 卓人
|
GK 25
永井 堅梧
|
DF 25
茶島 雄介
|
DF 21
奥井 諒
|
DF 33
今津 佑太
|
DF 2
立田 悠悟
|
DF 3
井林 章
|
DF 29
福森 直也
|
DF 16
清水 航平
|
DF 7
片山 瑛一
|
MF 30
柴崎 晃誠
|
MF 13
宮本 航汰
|
MF 26
土肥 航大
|
MF 17
河井 陽介
|
MF 15
藤井 智也
|
MF 30
金子 翔太
|
MF 18
柏 好文
|
MF 16
西澤 健太
|
MF 14
エゼキエウ
|
FW 19
ディサロ 燦シルヴァーノ
|
FW 23
鮎川 峻
|
FW 23
鈴木 唯人
|
GK 13
増田 卓也
|
GK 1
大久保 択生
|
DF 19
佐々木 翔
|
DF 4
原 輝綺
|
MF 41
長沼 洋一
|
DF 5
ヴァウド
|
MF 29
浅野 雄也
|
MF 6
竹内 涼
|
MF 10
森島 司
|
MF 26
滝 裕太
|
MF 8
川辺 駿
|
FW 14
後藤 優介
|
FW 37
ジュニオール サントス
|
FW 27
指宿 洋史
|
62
柏 好文 → ジュニオール サントス
|
46
片山 瑛一 → ヴァウド
|
62
清水 航平 → 佐々木 翔
|
46
ディサロ 燦シルヴァーノ → 指宿 洋史
|
68
エゼキエウ → 長沼 洋一
|
46
鈴木 唯人 → 後藤 優介
|
68
藤井 智也 → 浅野 雄也
|
62
河井 陽介 → 竹内 涼
|
77
井林 章 → 森島 司
|
81
金子 翔太 → 滝 裕太
|
試合の見どころ
目指すものは当然ながら“タイトル”だ。2月27日のJ1開幕に続き、JリーグYBCルヴァンカップもスタートする。リーグ戦から中3日での連戦となるが、「ルヴァンも何年か連続で悔しい思いをしているし、最後までいきたいと思っている。このメンバーであれば、Jリーグとルヴァンと両方高い目標を持って戦えると思っている」と城福浩監督は選手層の厚さに自信を見せる。まさにチームの総合力で勝利を積み重ねていく覚悟だ。その初戦から、いきなり広島の力が問われることになる。ホームに迎える相手は、新生・清水。昨季はリーグ戦で16位と苦しんだチームだが、今季は経験豊富な63歳の知将・ロティーナ監督を招聘して再建を託した。昨季はC大阪を率いて4位へ導くなど、確かな手腕でチームを勝たせるスペイン人指揮官は、清水での今季開幕戦でさっそく力を発揮。敵地で戦った強豪・鹿島相手に先制点を許しながらも逆転し3-1の勝利を奪ったのだ。C大阪時代にも“堅守”の構築に定評はあったが、清水でもそれは同じ。前線にタレントが揃う鹿島攻撃陣に対し、統制された守備戦術を駆使して失点はCKのみで抑える堅さを見せた。
また、選手の顔ぶれを見ても昨季からの主力がほとんど残留したことに加え、新戦力も充実。日本代表のGK権田修一や大分の要だったDF鈴木義宜、五輪世代の万能な守備職人・原輝綺、昨季は北九州で18得点を挙げてブレークしたFWディサロ燦シルヴァーノ、横浜FCのスピードスター・中山克広、ロティーナ監督の申し子とも言えるC大阪の片山瑛一、184cmの大型ブラジル人ストライカーのチアゴ・サンタナといった各ポジションに力のある選手を補強して選手層は厚みを増した。今回のカップ戦ではどんなメンバーで臨んでくるのか不透明だが、いずれにしろ、力のある選手が登場してくるのは間違いない。
そんな清水をホームに迎える広島は、どんな戦いを見せられるか。開幕・仙台戦では退場によって一人少なくなった相手に最後は同点に追い付かれる悔しさを味わったが、「目指すスタイルは変わらない。ブレずに戦いたい」(城福監督)と当然ながらその信念は揺らいではいない。今季から採用している変幻自在の攻撃的な4バックシステムは、1得点に終わったとはいえ、仙台戦でも一定の成果を見せており、より成熟していけば楽しみでもある。清水戦では誰が出番を得ようとも、スタイルを貫いて勝利を目指すのみだ。
城福浩監督 試合前日コメント
---開幕・仙台戦を振り返って。「消化するのが難しい結末になったのは追加点が入らなかったこと、失点ゼロで抑えられなかったことの両方がある。原因はいくつもある。だが、その1試合で我々が目指すフットボールを変える必要はまったくない。(相手が一人退場したことで)9人だから参考にならないとも言えるが、我々は相手が10人でもあれぐらい押し込めたと思っている。自分たちが向かうものに対しては何も迷いはない。ただ、2トップを攻守においてもっと機能させられると思っている。例えば、(ジュニオール・)サントスが十分だったかと言うと、チームとしても本人のアジャスト具合を考えると、私はまだ半分も彼の力を引き出せていないと思っている。開幕でいろんな選手が堅かったし、ミスも多かったと思うが、少なくともサンフレッチェがクオリティーが低いチームだと思われた試合では決してないと思う。私は結果を受け止めるし、自分では深く考えることはあるが、目指すものは何も変わらない」
---清水の開幕戦の先発は?
「メンバーがほぼ変わった。今季のJリーグの中で数少ない積極的な補強をしたチームだと思う。昨年までのチームとはまったく違う。むしろ、課題だったポジションがストロングになっている。(開幕戦から清水の戦い方の)形は変わらないと思う。メンバーは昨年のレギュラーが出てくると思っている。質が落ちないし、やり方は(ロティーナ監督が率いていた)昨年のC大阪のような形で堅い守備から来ると思う」
---カップ戦もタイトルを狙っていく?
「ここで良い試合をして結果を得ることがチームの底上げになるし、リーグ戦につながっていく。とにかくファイナルまで行って、日程が過密になってみんなが試合に絡んでいくことがこのチームの成長に必要なこと。昨年はそれがスポイルされてしまった。チームの中で戦いながら成長していくサイクルしか、このチームには成長する術がないぐらい試合数の確保は大事なこと。決勝ラウンドは絶対に行きたい」
試合前情報

本日のスターティングイレブンです! スタメン11人中、5人が160cm台と小柄なメンバーを多く含む1戦となります。スピードとテクニック、チームワークで相手を上回り、勝利を目指します!

選手がピッチに登場! 今日のGKは、林卓人選手! チーム最年長の守護神が、最後方からリードし、ゴールにカギをかけます!

チームバスがスタジアムに到着しました! リーグ開幕戦からスタメンを全選手入れ替えて、フレッシュな選手で挑みます!

本日のロッカールームです。鮎川峻選手は、公式戦初スタメン! オフザピッチの動き出しにも、ぜひ、ご注目ください!
本日はホーム・清水エスパルス戦! リーグ戦に続き、JリーグYBCルヴァンカップもいよいよ今日からスタートします。相手は大型補強を敢行した強豪ですが、チームの総合力で勝利を目指しますので、熱い応援をよろしくお願いします!
城福浩監督 ハーフタイムコメント
・守備は中間ポジションからプレスをかけていくこと。・攻撃は足下と背後を使い分けながら攻めて行こう。
・全員で勝つぞ!
GAME REPORT






サンフレッチェにとって次へつながる勝点1となった。
試合は序盤から一進一退の攻防が続いた。広島はプロ初先発となった1トップ・鮎川峻を筆頭に2列目に並んだ藤井智也、柏好文、エゼキエウの俊敏性を生かしたパスワークで敵陣地へ進出していくも、知将・ロティーナ監督らしい清水守備陣の緻密なブロックをなかなか崩すことができず。一方、清水にボールを持たれた際には、広島も組織を崩すことなく相手攻撃陣を跳ね返し、ゲームを進めて行く。前半のシュート数は広島が2本で清水は3本。互いに決定機は一度ずつ作ったが、シュート数の少ない堅い内容で前半を終えた。
だが、後半は「決定機がいくつか作れたことはポジティブに捉えたいと思う。前半を少ししのげば、全員でつなげば、後半は特長を持った選手がチャンスを作ってくれると思っていた。そこはある程度は出せた」(城福浩監督)。ハーフタイムに3人の選手を交代してきた清水に対し、広島は前半のメンバーでそのまま臨むと、12分に鮎川峻がヘディングで惜しいシュートを放てば、13分にはショートカウンターからエゼキエウがミドルレンジからのキックで相手GKを強襲。相手を押し込んで主導権を握ると、その後はサブに入っていたジュニオール・サントスや浅野雄也、長沼洋一など、攻撃的なカードを次々と投入してゴールを狙いに行った。途中でCB井林章がケガによる交代を余儀なくされるアクシデントはあったものの、サントスが中央だけでなく、サイドに流れて推進力のある突破を見せるなど、得点の匂いをさせながら何度も相手陣地へ進出。85分には浅野もペナルティーエリア付近で好機を作り出していったが、この日はあと一歩が届かず。「後半だけを見たら勝てるはずのゲームができたことは収穫。この全員で取った勝点1を次のリーグ戦に生かしたいと思っている」(城福監督)。広島としては無得点に終わった悔しさはあるが、手応えもつかむスコアレスドローとなった。
城福浩監督 試合後コメント
「平日のナイターにも関わらず、このスタジアムに来ていただいて我々の背中を押してくださったファミリーの方々と最後は一緒に喜び合いたかったが、それができなかったことは残念。ただ、チームの中で今日はいろんな発見があった。特に空中戦のところで前半は劣勢に立たされた中でしっかりゼロに抑えて後半は我々のペースでゲームができた。後半だけを見たら勝てるはずのゲームができたことは収穫。この全員で取った勝点1を次のリーグ戦に生かしたいと思っている」---ホームで無得点に終わったが?
「後半においては良かった。決して下を向く内容ではなかった。ゴール前でも決定的チャンスをいくつか作ったし、人数もかけられていた。それはアタッキングサードだけの問題ではなく、相手を押し込んだ後にボールを奪う回数も増えたし、サイドで崩すからこそペナルティーエリアに入っていく人数もかけられた。崩し方も含めて後半は良かった。前半はサイドでボールは持てたが、そこで崩して中央へ供給することがなかなかできなかった。得点がゼロで終わったのはもちろん悔しいが、後半は決定機がいくつか作れたことはポジティブに捉えたいと思う。前半を少し凌げば、全員で繋げば、後半は特長を持った選手がチャンスを作ってくれると思っていた。そこはある程度は出せた。ただ、ゼロで終わった悔しさは次につなげたいと思う」
---キャンプからゴール前に人数をかけることに取り組んできたが?
「ペナルティーエリアの入りについては、(ジュニオール・)サントスが途中で入ってからだが、彼は真ん中でプレーする時とサイドでプレーする時がある。ここを他の選手がどういうふうに生かしていくか、今は積み上げている最中。真ん中で彼をプレーさせると相手は怖いし、人数もかけられるが、サイドで勝負させることもある。このバランスがもっとうまくいけば、さらに決定的チャンスは作れると思うし、他の選手にも得点のチャンスは出てくる。その匂いは今日は出せたと思う。しっかり次につなげたい」
---プロ初先発の鮎川峻選手の出来について。
「彼は前半はほとんど守備に終われたと思う。ただ、相手の最終ラインを引っ張る動きはやり続けたし、守備もやり続けたことで後半の攻撃バージョンに繋げていけた。攻撃バージョンのところでも彼がその一員になれたという意味では、惜しいヘディングシュートもあったし、攻守において90分やってくれたのはある意味発見でもある。この試合で彼も満足していないだろうから、『ここで最低限これぐらいはやれるんだ』、『やらないといけない』と高い意識を持って次に取り組んでくれればと思っている」
---今日はいろんな発見があったとのことだが?
「今日はトップ下にいろんな選手を配置した。2トップの組み合わせも試したかったものが最後に試せた。ここに関しては、ある程度、押し込めたので機能具合がよく見えた。『この2トップだと、こういう現象が起きるんだ』、『こういうチャンスが作れるんだ』と、良いこともそうだし、もう少しこういうふうにできるな、とアイディアも含めて発見だった。また、井林はケガをしてほしくなかったが、そうなった時に最終ラインに急造で誰かを入れないといけなくなった。我々の最終ラインは元々選手層が厚い状況ではなかったので、育てていかないといけないという意味では、長沼が紅白戦では少しやっていたが、急造の最終ラインでよくやってくれたと思う。ここから先、選手層の薄いところに誰かが名乗りを上げてくれるようなことがあると、より攻撃バージョンや守備バージョンのオプションが増えると思っている」
---今津佑太選手の出来について。
「ケガをする前の井林とよく連係が取れていた。やはり対人に強く、空中戦は本当に安定感がある。一度、すごいサイドチェンジをしたが、彼の右足から繰り出すフィードも一つの武器になりえると思う。サポートの距離やポジショニングのところは彼が進化していかないといけないが、そうすれば、ビルドアップのところはもっと安定する。少なくとも彼の守備の強さや攻撃のテンポを出すところの一員になるところはしっかりやってくれた。もっともっと成長を期待できる選手だと思っている」